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HOME > 地域情報トップ > ぷらっとトラッド > 和の心、まちを想う心
私たちが暮らすまち
先達が積み重ねてきた歴史、伝統、地域の絆
変わっていくもの、変わらないもの…
大切なものを受け継ぎながら
上越地域の未来をつくるひとびと
“そうだ、あのひとたちに会いに行こう”

和の心、まちを想う心
六代目・善司さん、レイ子さんから娘・菜々さんへ
上越市 高田地区は、遡ると慶長19年(1614年)、徳川家康の六男・忠輝に始まる高田藩の城下町。こちら小川家の初代は現在の妙高市 新井地区の出身で、京勤めから帰郷したのち高田の町家に居を構え、麹屋を開いた女主人だったそうだ。三代目によって呉服店へと商売替えがなされ、以来、今日まで受け継がれてきた「きものの小川」は今年で114年、明治35年の創業。洋装が一般化する以前の時代は、着物こそが日本人の “普段着” ——呉服店とはつまり、かつては “普通の服屋さん” だったのだ。
「それが着物を “和服” と呼び分ける時代になってからは、着る側(客)の着物に対する知識が薄らいだぶん、売る側(店)に高度な専門性が必要とされるようになりました。その一方で “普通の服屋さん” であり続けた店は洋服や学校の制服などを扱うようになり、商売のかたちがそれぞれ店ごとに変化してきた。うちも、親の代(五代目)までは穴空きベニヤを貼った店内にいろんなものが積み上がっている、いかにも雑多な “昭和の店” でした」
そう語る当代の善司さん・レイ子さん夫妻は、商売を受け継ぐ際に「私たちは着物の文化を守っていこう。そのためには、“和の文化” を守ること」と考え、古い町家の店を「本来の姿へ」、そして「今の時代に合った形へ」と造り替えた。
そんな両親の仕事ぶりを見ながらこのまちで育った娘の菜々さんは「高校進学から実家を出たせいか、高田に帰って来るたびに “なんて素敵なまちなんだろう” という想いが積み重なっていったんです」。高校で新潟市へ、大学は東京へ、その後に中国留学、京都での就職と、子供から大人へと移ろう時期のあいだ、ずっと外側から地元を見つめ続けてきた。
親娘ともに「ただ続けるだけでは、商売はやっていけない。自分のやりかた、時代に合わせたやりかた、変える部分は変えて良い」と、礎にある考えは同じ。
次代を担う菜々さんは、和の文化、高田のまちの歴史を愛おしみつつ、自らがこれまでに得てきた経験や “外の文化” も、無理に隔てることなく「自分なりにこの店で形にしていきたい」と語る。……物腰柔らかな菜々さんが教えてくれた “中国サバイバル譚” は、その表面だけからでは決して伺えない、菜々さん自身の芯の強さとユニークさを物語っていた。初代と同じ “女主人” は、きっと高田のまちに新たな風をもたらす人になる。
2016年6月30日(な)

総延長日本一の雁木通りの残る越後高田。きものの小川は上越市景観デザイン賞「雁木部門・景観大賞」の受賞歴がある
DATA
- 名称
- きものの小川
- 所在地
- 〒943-0832 新潟県上越市本町7-3-22
- TEL
- 025-522-3400
- 営業時間
- 平日 10:00~18:00/日曜・祝日 10:00~17:00
- 休業日
- 不定休
- web
- http://kimononoogawa.com/